18650リチウムイオン電池収納ケースの製作

はじめに
リチウムイオン二次電池


いままでは、リチウムイオン二次電池を使用するにはパソコンやカメラなどに内蔵されているリチウムイオン電池を外して使用するしかありませんでしたが、最近はリチウムイオン二次電池(18650)が簡単に手に入るようになってきました。この電池を使用すれば特別の加工をしなくても外部電源ボックスを作成する事で無線機の外部電源として簡単に利用する事ができます。

蛇足ですが。
最近は、モバイルバッテリの発火問題でリチウムイオン電池の機内持ち込みが制限されているようですが、この18650のリチウムイオン電池だと、機内持ち込みも問題なくできるようですので予備電源として持っている価値はあるかも知れません。


作り方

18650リチウムイオン電池はフル充電した時の4本順列接続(4.2V X 4)だと 16.8Vほどになります。このままだと無線機の標準電圧13.8Vを大きく超えるために電圧を落とさないと使用できません。3本の12.6Vで使用すると言う方法もありますが、13.5Vが欲しいのでやはり4本使用でいきます。

さて減圧の方法ですが、回路は簡単で、減圧には 10A-10という1000V、10Aのタイプのダイオードを使用します。 このダイオードの順方向電圧は0.6Vですので、4個で2.4Vダウンする事ができます。このダイオードを、トグルスイッチでショートさせる事で、 0V〜2.4Vまで減圧量を調整できるようにしました。

必要パーツは、 秋月電子の通販と100円ショップで揃えました。
 1.整流ダイオード (1000V10A) 10A10  
 2.3Pトグルスイッチ 1回路2接点
 3.小型2線式LEDデジタル電圧計(パネルメータ)3桁表示
 4.電池ボックス、ヒューズケース
 5.ケース (100円ショップにある、葉書ケースとペンケース)

回路図は、左図のようになります。

一番左が電源ON−OFFのスイッチで、残りの4つがダイオードのON−OFFを行う減圧用のスイッチとなります。これをペンケースをカットした物に取り付けます。

この回路に、電圧確認用にデジタルメータと回路保護用にヒューズボックスを付けました。運用はこのメータを見ながらトグルスイッチをON−OFFして行きます。

電源をONすると、16.4Vを表示します、1個スイッチOFFで 15.8V と 0.6V減少していきます。運用はALL OFFの状態からスタートして行きます。
変圧の回路が完成したら後はカードケースに組み込みます。ケースは 少し大きめですが、100円ショップにはこのサイズしかありませんでした。


リチウムイオン電池の充電方法
充電器は安いので自作せずに市販の急速充電器を購入しました。
写真の充電器は「KINDEN急速充電器セット 単3 単4 ニッケル水素充電器 4本用 li-ion / IMR/ INR / ICR / Ni-MH / Ni-Cd / LiFePO4対応 大容量モデル」です。


電池2セットタイプのケース

18650X4本を2セット収納するケースを作成してみました。減圧の回路は同じ回路です。
このケースには電源の出力端子に、普段使用する無線機(KX3)用と430MHzのハンディ機用のコネクター、そして5VのUSB出力も追加しました。5VのUSB出力は携帯電話等の充電用ですが、ほとんどおまけの機能です。

ほるす(後藤 @ JR1NNL )