リチウムイオン充電器の製作

はじめに
リチウムイオン二次電池 リチウムイオン二次電池が簡単に手に入るようになってきました。そこでこれを電気大食いのオールバンドオールモード機FT-817で利用してみることにしました。
FT-817は小型軽量の良い無線機なのですが消費電力が大きいので山岳移動に使用するのに電源に苦労します。 そこでこの電池が使用できればより軽量化をはかる事ができます。
今回使用した、リチウムイオン二次電池は秋月電子で売られている(ネット通販でも購入可能です)「シャープ製デジタルビデオカメラ用純正電池(型番はVR-BL71」)です。容量は3.6V2.6AHで\1500とお買い得です。 この電池の加工方法についてはJS1MLQ@川田氏が書いた「市販リチウムイオン2次電池の使用 」 をご参照ください。この加工した電池4個を直列(14.4V)につないで使用します。1個約100gなので4個で400gと大幅な軽量化ができます。


作り方
リチウムイオン電池の充電方法ですが、JS1MLQ@川田氏が「市販リチウムイオン2次電池の使用」で「市販のリチウムイオン電池充電回路は定電流・定電圧充電回路と呼ばれており、充電初期は電流一定(およそ1C)で充電し、電池電圧が4.2Vになったら4.2Vの定電圧に切り替えて電流がほぼゼロになれば充電完了です。ですからアマチュア的には充電初期に1C以上流れない程度の電圧に設定し(あまり初期電流がでかいと電池を痛めるおそれがある)、最終的には4.2Vにして半日くらい放置すれば充電できます。定電流部分がないのでジワジワと充電電流が低下するため充電時間が長くなりますが我慢の範囲でしょう。一番いいのは電流容量が1Cくらいの定電圧電源で4.2Vで充電することですね。これだったら電源自体が最大で2.6Aしか流せないので充電初期の過電流を防げます。電流制限がかけられる電源でしたら同様の保護効果があります。」と解説しています。アマチュア的に言えば「安定化電源の電圧を4.2Vに設定して電池をつなけばいいだけ」と言う事なのでこの条件でパーツを探してみました。

そこで見つけたのが、秋月電子のK−73キット(5〜25V(最大4A)可変スイッチング定電圧電源キット)です。このキットは
◆出力電流:4Amax (3A)
◆入力電圧:DC10〜40V(出力電圧+3V以上が必要です)
◆出力電圧:DC5〜24V
と言う仕様のセットです。入力をDCとしたのは車での移動中に充電をしようと思いあえてこれにしました。
充電方法はこのキットを使用して 「2本単位の充電(8.4V)」でする事に決めてこのキットを2台入手しました。本来のアマチュア精神でしたらパーツ集めをした方が安くできるのでしょうが、今回はネットで入手できる手軽さを選びました。


製作は簡単で、キットについている説明書に従って組み立てをすればほぼ完成です。後は充電確認用の電圧計と電流計そして逆流防止用に入力電圧がカットされたら充電が中止されるようにリレーをセットしました。メータなどは手持ちを利用しましたが、これらも秋月電子で入手可能です。
出来上がった物をタッパウエアにいれて完成です。
充電は2本単位でしていますので、電圧計は8.4V固定で電流計はそれぞれの充電電流を表しています。

山に行くときはこれを車に積んおき。山を下りて来たら直ぐに充電を開始して次のポイントに移動するまで充電します。リチウムイオンはメモリー効果がないのでこんな芸当ができます。いままで2日間(2山登ると)の移動だと2セットの電池が必要でしたが、この方法で充電するとリチウムイオンが1セットあれば2日間ともOKとなります。


最後に
充電完了したリチウムイオン電池をFT-817に接続した写真です。このセットでSSBなら5W・2時間の運用は可能です。

ほるす(後藤 @ JR1NNL )