山岳移動用の8mポール

 移動用のアルミ伸縮ポールも、アンテン(GPL45)、アラキ(YP-460S)、コメット(CP-04)、T・ZONE(TP-520)と各社から販売されています。この中で、一番最長なポールはT・ZONEのアルミポールで5.2mです。山岳移動に使用できる、8mのポールはさすがにありません。そこで市販の伸縮ポールを改造して8mのポールを作成してみました。

ベースには、持ち運びやすさと長さからコメットを利用しました。長さから選ぶとT・ZONEなのですが縮小時が長いので選定からはずしました。

ベースのコメットのCP−04のスペックは

最小寸法 1.53m
最大寸法 5.1m
先端直径 28φ
下部直径 37φ
重量   1.7Kg

となります。これを8mのポールとする為に、25φ、22φ の2本のパイプを追加しました。その結果のスペックは



最小寸法 1.64m
最大寸法 7.8m
先端直径 22φ
下部直径 37φ
重量   2.3Kg

となりました。


<製作方法>
      ----------------------------------------------
     ||                                         ↑
     ||      22φ                             |
     ||    1.6m                           |
     ||                     |
     ||                                         |
     ||                                         |
     ||                                         |
    ||||     接合部 約0.2m                 |
    |  |                                        |
    |  |   25φ
    |  |    1.5m                       約 7.8m
    |  |
    |  |
    |  |
   ||  ||    接合部 約0.2m
   |    |                                       |
   |    |  28φ                             |
   |    |    5.1m  4段つなぎ               |
   |    |   (CP−04)                   |
   |    |                                       |
   |    |                                       |
   |    |                     |
   |    |                                       ↓
      ----------------------------------------------


・まず最初に、CP−04の先端をカットします。

・次に、25φのパイプを差し込んでみて、頭が80mm程出っ張る所でカットします。(約 1.5m位になります)

・次に、22φのパイプを差し込んでみて、頭が80mm程出っ張る所でカットします。(約 1.6m位になります)

これでパイプのカットは終わりです。次は穴あけですが、穴は各パイプの先端から40mmの所に空けます。パイプの下部の穴は、大体200mmぐらい重なるようにして穴の位置を決め、穴をあけます。

@ の穴はブームを取り付ける為の穴です。付いているネジは、Aの位置で22φと25φのパイプを固定するのに使用します。

A の金具はステーリングです。これは、テレビ用25φの物を流用しています。

B の穴は、CP−04、22φ、25φのパイプを貫通しています。持ち運びの時は、ここにネジを通すことにより各パイプを固定します。



このポールに取り付け可能なアンテナは、先端の太さとパイプの剛性の問題(ベースに使用しているCP−04の剛性)から約2kg位までです。また、ベースのポールは5mで使用する前提の剛性しかありませから、さすがにアンテナを付けるとしなりが出てきます。そこでアンテナ下、約1.5m下にステーにリング(25φのテレビ用のリングを使用)を付けステーを取るようにしました。


<軽量5エレF9FTを付けて運用中>


<問題点>
 このポールにはいくつか問題もあります。まず運搬の重さ。長さの都合でポールは手で持つことになりますが、4.5mのポールの重さ(1.3Kg程度)であれば杖として使えますが、2.3Kgというのは歩行時間が長い山ではかなりしんどいです。(^_^;)

それとステーにより占有する面積がかなり大きいことです。狭い山頂では登山者の迷惑になる為に使用できない恐れもあります。これらの点を考えながら使用しなければなりませんが、山頂での8mHはかなり魅力的な存在です。



ほるす( 後藤 @ JR1NNL )